2025年4月2日(水)

今日も朝から雨。やがて上がる見込みだが、北風もあり寒い。

  けさは朝から日のひかりやうやう春の訪れである

  ひよどりにからす、すずめがそれぞれに鳴き合ふ朝の町の光景

  キッチンのシンクに赤きトマトの(へた)みどりの色があまた落ちてる

『論語』陽貨一二 孔子曰く、「色厲しくして内荏なるは、諸れを小人に譬ふれば、其れ猶ほ穿窬の盗のごときか。」

顔つきはいかめしくしているが内心はぐにゃぐにゃというのは、それを下々の者でいうなら、まあちょうど忍び込みのこそ泥のようなものだろうか。うわべを取り繕って人に見すかされるのを恐れている。

  色厲しくて内荏なるはさながら穿窬の盗のごときか

『古事記歌謡』  仁徳天皇

ここに、山部連ヲタテが、播磨の国の国司に任命された時、シジムという者の     家に、新築祝いに行った。そこで盛んに酒宴が張られて、宴たけなわにまった時、その席順にみな舞いをすることになり、 竈のかたわらに火を焚く少年が二人いるのにも舞わせようとした。すると、その一人が、「兄さん、先にお舞いなさい」「いやおまえが先に舞いなさい」と相譲るさまを、人々はおかしがって笑った。結局、兄の方が先に舞い、終って次に弟に弟の方が舞う時に、節を着けて、声を長く引き、調子をつけながら、物部(もののべ)の、わが夫子(せこ)の、取り(は)ける、太刀の手上(たがみ)に、(に)(か)きつけ、その(を)は、(あか)(はた)(た)ち、赤幡立てて、見れば五十隠(いかく)る、山の三尾(みを)の、竹を本(か)き刈り、末押し靡かすなす、八絃(やつを)の琴を調べたるごと、天の下治め給ひし、(い)(ざ)本和気(ほわけ)天皇(のすめらみこと)の御子、市辺(いちのべ)(おし)(は)(のみこ)(やっこ)御末(みすゑ)物部の、武士(つわもの)どもが帯びている、太刀の(つか)には赤土を、塗って下緒(さげお)は赤布で、してまた赤い旗を立て、にわかにそれもどこへやら、隠れひそんで山裾の、竹の根を刈り枝末を、押し靡かしているように、また八絃(やついと)の琴の音を、調べ整え弾くように、天下をお治め遊ばした、履中天皇の一の皇子、市辺の忍歯王の御子、我らは皇子のなれの果て。

こう仰せられたので、ヲタテは聞いてびっくり、椅子からころげ落ち、その家にいる人々を追い出し、二王子を左右の膝の上に抱き上げて、泣き悲しんだ。それから人を集めて仮宮を作り、その仮宮の(おわ)さしめて、都に急使を立てた。(おば)のイヒトヨノ王は、これを聞いて喜び、(つの)刺宮(さしのみや)に招いた。

  新しく皇位を継ぐ二王子の奴のやうな暮らしも今日まで

偏屈房主人
もともと偏屈ではありましたが、年を取るにつれていっそう偏屈の度が増したようで、新聞をひらいては腹を立て、テレビニュースを観ては憮然とし、スマートフォンのネットニュースにあきれかえる。だからといって何をするでもなくひとりぶつぶつ言うだけなのですが、これではただの偏屈じじいではないか。このコロナ禍時代にすることはないかと考えていたところ、まあ高邁なことができるわけもない。私には短歌しかなかったことにいまさらながら気づき、日付をもった短歌を作ってはどうだろうかと思いつきました。しばらくは二週間に一度くらいのペースで公開していこうと思っています。お読みいただければ幸い。お笑いくださればまたいっそうの喜びです。 2021年きさらぎ吉日

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