今日も朝から雨。やがて上がる見込みだが、北風もあり寒い。
けさは朝から日のひかりやうやう春の訪れである
ひよどりにからす、すずめがそれぞれに鳴き合ふ朝の町の光景
キッチンのシンクに赤きトマトの蔕みどりの色があまた落ちてる
『論語』陽貨一二 孔子曰く、「色厲しくして内荏なるは、諸れを小人に譬ふれば、其れ猶ほ穿窬の盗のごときか。」
顔つきはいかめしくしているが内心はぐにゃぐにゃというのは、それを下々の者でいうなら、まあちょうど忍び込みのこそ泥のようなものだろうか。うわべを取り繕って人に見すかされるのを恐れている。
色厲しくて内荏なるはさながら穿窬の盗のごときか
『古事記歌謡』 仁徳天皇
ここに、山部連ヲタテが、播磨の国の国司に任命された時、シジムという者の 家に、新築祝いに行った。そこで盛んに酒宴が張られて、宴たけなわにまった時、その席順にみな舞いをすることになり、 竈のかたわらに火を焚く少年が二人いるのにも舞わせようとした。すると、その一人が、「兄さん、先にお舞いなさい」「いやおまえが先に舞いなさい」と相譲るさまを、人々はおかしがって笑った。結局、兄の方が先に舞い、終って次に弟に弟の方が舞う時に、節を着けて、声を長く引き、調子をつけながら、物部の、わが夫子の、取り佩ける、太刀の手上に、丹画きつけ、その緒は、赤幡を裁ち、赤幡立てて、見れば五十隠る、山の三尾の、竹を本搔き刈り、末押し靡かすなす、八絃の琴を調べたるごと、天の下治め給ひし、伊邪本和気天皇の御子、市辺押歯王の奴御末物部の、武士どもが帯びている、太刀の柄には赤土を、塗って下緒は赤布で、してまた赤い旗を立て、にわかにそれもどこへやら、隠れひそんで山裾の、竹の根を刈り枝末を、押し靡かしているように、また八絃の琴の音を、調べ整え弾くように、天下をお治め遊ばした、履中天皇の一の皇子、市辺の忍歯王の御子、我らは皇子のなれの果て。
こう仰せられたので、ヲタテは聞いてびっくり、椅子からころげ落ち、その家にいる人々を追い出し、二王子を左右の膝の上に抱き上げて、泣き悲しんだ。それから人を集めて仮宮を作り、その仮宮の坐さしめて、都に急使を立てた。姨のイヒトヨノ王は、これを聞いて喜び、角刺宮に招いた。
新しく皇位を継ぐ二王子の奴のやうな暮らしも今日まで