晴れて、気温も20℃近く。
バクトラミン、リクシアナ、セレスタミン、アシクロビル、マグミット錠、セレコキシ
朝食の後に七錠、夕食の後に四錠、喉に痞へて白黒の眼
そして寝る前にべレキシブル今は二錠、布団に包まる
『孟子』縢文公章句上50 神農の言を為す者許行有り。楚自り縢に之き、門に踵りて文公に告げて曰く、「遠方の人、君仁政を行ふと聞く。願はくは一廛を受けて氓と為らん」と。文公之に処を与ふ。其の徒数十人、皆褐を衣、屨を捆ち、席を織りて以て食を為せり。陳良の徒陳相、其の弟辛と、耒耜を追ひて、宋自り縢に之く、曰く、「君聖人の政を行ふと聞く。是れ亦聖人なり。願はくは聖人の氓と為らん」と。陳相許行を見て大いに悦び、尽く其の学を棄てて学べり。
陳相は許行に会ひて大いに悦ぶそれまでに学びしを棄て許行に学ぶ
藤島秀憲『山崎方代の百首』
信玄の隠し湯の中にすっぽりと首を残してつかっている 『こおろぎ』
山梨県と長野県を中心に「信玄の隠し湯」は十か所以上存在している。
肩までどっぷり浸かっているわけだが、それを「首を残して」と表わす。武田信玄は病死で、斬首されたわけではないが、こう歌われてしまうと、まるで信玄の首が湯に浮かんでいるよう。北斎は左利きと見抜いた方代だから、信玄の本当の死因を知っているのではないかと疑ってしまう。いたずらが好きな方代だ。
結句が六音。温泉でくつろぐような立場じゃないと、若干の居心地の悪さを字足らずで表現しているようだ。
日が暮れてあたりが見えなくなりしゆえ土に生えたるみ腰をあげぬ 『こおろぎ』
『青じその花』に方代は書いている。
そもそも短歌などというものは、詠みたいときに詠むもので無理に詠んでみてもそれは詠んだことにならないからだ。詠めない時は死ぬまで待っていればよいのだ。にがい、くるしい長い無駄な時間の静寥の重量だけが作品となって残るだけである。
きっとこのときも「死ぬまで待って」いるつもりで、あたりを日がな一日見ていたのだ。
締め切りに追われて歌を作っている昨今、こんな作り方が出来れば最高だ。