2025年3月14日(金)

春のおもむき。晴れている。

  中庭の底を覗けば赤き花、椿の常緑の中にぽつぽつ

  あけぼの杉はまだ冬木なりどことなく枝も頼りなくして

  百日紅のひねくれた幹もさらされて春とは名ばかり冬の木ならむ

『論語』季氏七 孔子曰く、「君子に三戒あり。少き時は血気未だ定まらず、これを戒むることに色に在り。其の壮なるに及んでは血気方に剛なり、これを戒むること闘に在り。其の老いたるに及んでは血気既に衰ふ、これを戒むること得に在り。」 

  君子には三つの戒め。若きは女色壮年は争ひ老年は欲

『古事記歌謡』蓮田善明訳 八七 カルノ太子
また、
(おほきみ)を 島に(はふ)らば        王であるこのわれを 島に流さばこの船の
(ふな)(あま)り い帰り来むぞ       帰りの時にまた乗って 都に帰ってきて見せる
わが畳ゆめ           わが敷きなれた畳をば ゆめ汚したりせぬように
(こと)をこそ 畳と言はめ       口こそ畳と言うけれど
わが妻はゆめ           ゆめゆめ許さぬ わが妻も

この歌は「夷振(ひなぶり)の片下ろし」である。

  王を島に流せばわが妻も畳のごとくゆめ許さざる

偏屈房主人
もともと偏屈ではありましたが、年を取るにつれていっそう偏屈の度が増したようで、新聞をひらいては腹を立て、テレビニュースを観ては憮然とし、スマートフォンのネットニュースにあきれかえる。だからといって何をするでもなくひとりぶつぶつ言うだけなのですが、これではただの偏屈じじいではないか。このコロナ禍時代にすることはないかと考えていたところ、まあ高邁なことができるわけもない。私には短歌しかなかったことにいまさらながら気づき、日付をもった短歌を作ってはどうだろうかと思いつきました。しばらくは二週間に一度くらいのペースで公開していこうと思っています。お読みいただければ幸い。お笑いくださればまたいっそうの喜びです。 2021年きさらぎ吉日

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