2025年3月26日(水)

朝から18度、27度になるらしい。   白梅の花爛れたやうにほころびて淫靡なる香に滅びかゆかむ   この頃は梅の花ほろび香らざる然るに茫と立つわれなむ   ときをりは三人官女のしろき肌いづれも若く熟れたるやうな 『論語』...

2025年3月25日(火)

暖かである。 文庫版の松下竜一『私兵特攻 宇垣纏と最後の隊員たち』を読んだ。昭和天皇の玉音放送があっての後、特攻に向かった宇垣長官とそれに従った若い隊員たち。なぜ宇垣は若い隊員を引き連れて死への飛行を実施したのか。宇垣た...

2025年3月24日(月)

曇り空で、昨日ほど暖かくないが、木蘭が満開である。   停留所の看板の前に悄乎(しょんぼり)としてゐる老いを指さす子らが   なんとなくをかしき姿(なり)をしてゐるか子らの囁き耳に聞こゆ   自販機に買ひ求めたるペットボ...

2025年3月23日(日)

春の陽気になるという。 北方謙三『降魔の剣』読了。日向景一郎シリーズ2である。おもしろくはあったが、景一郎が強いことは、『風樹の剣』で分かっていた。その意味で緊迫感が少し欠けているようにも思える。 鉄馬や森太郎にも多く触...

2025年3月22日(土)

晴れ、しかし朝は寒い。やがて二十度を超すらしい。   今日もまたベランダをゆく黒鶺鴒織女のごとく大尻振りて   そしてまた図体のわりに足ほそき黒鶺鴒に似合はぬ歩み   冬の木の繊き枝には愛らしき数羽の目白木を揺らしをり ...

2025年3月21日(金)

朝はやはり寒い、昼には十八度、春の陽気になるというが。 『文豪怪談傑作選 泉鏡花集|黒壁』(東雅夫選)をやっとこさで読み終えた。鏡花の小説の文章は、実にレトリカルで勉強になるし、声に出して読むのに最適だ。「高桟敷」「浅茅...