曇りだけど、気温は上がっているようだ。
走る走る孫の男の子がひた走るその姿老いには少し重たし
孫が走る映像を見てよろこべるわが妻の声ただ笑ひをり
走り蝶追ふ男の子なり下総の春によろこびをらむ
『論語』陽貨二〇 孺悲(哀公の命をうえて、孔子から士の喪礼を学んだとある魯の人物)、孔子に見えんと欲す。孔子辞するに疾を以てす。命を将ふ者、戸を出ず。瑟を取りて歌い、これをして聞かしむ。
仮病だと知らせて孺悲の反省をうながした。
禱悲なる者孔子に会はんと来たりしが疾と偽り瑟を聞かしむ
『古事記歌謡』蓮田善明訳 百一一 顕宗天皇
そのうちに、ある日、置目老媼は参上して、「わたくしは、いたく年をとっておりますので、」おいとまをいただきまして、故郷に下がろうとぞんじます。」と申し上げた。そこで、言うままにお下げになる時、天皇はお見送りになって、
歌い給うには、
置目もや 淡海の置目 近江の置目よ さようなら
明日よりは み山隠りて これで別れてしまったら 明日から山に隔てられ
見えずかもあらむ そなたの姿も見られぬか
淡海の置目老媼明日からは山を隔てて見るもかなはず