2022年10月29日(土)

秋の日らしい一日であった。沙耶の結婚届に保証人としての署名をする。   暮れのこるだいだい色の雲の端ああけふ一日の未練のごとく   老いわれにいろは匂へど高嶺の花うつくしきものはただみてをりぬ   散りぬるを惜しめどもと...

2022年10月28日(金)

雲は薄いが、つねに曇っている。そして寒い。   曇り空にも時の間透けて秋の色青深々しのみこまれゆく   秋の日の野風に吹かれただよふは銀のすすき穂わがたましひか 『老子』上篇21 「道の物たる、惟れ恍惟れ惚。恍たり惚たり...

2022年10月27日(木)

さすがに寒い。木曜日はビン・カン類を処理する日だ。   袋に提げてビン・カン鳴らし捨場まで楽器演奏したる心地す   けふの曲は少しかろやか空中にけやき黄葉の舞ひたるもみゆ 今日も嫌な夢をみた。博覧会場で何人かの知人と待ち...

2022年10月26日(水)

朝からあかるい秋のひかりが満ち溢れている。   てふてふにまがふがごとき欅もみぢあさのひかりに木の葉散りくる   米二合にトイレットペーパーを購ひて小田急線を一駅戻る 『徒然草』第73段・74段   兼好の時代もいまのこ...

2022年10月25日(火)

今日も朝から寒い。今年初のセーターを着る。   こんな日は暖炉の部屋に火を燃やしあまきココアにあたたまるべし 暖炉の部屋なんかありません。   ミステリイ小説を読み解(ほど)きゆく秋の昼どき解(と)けさうで解けず 『徒然...

2022年10月24日(月)

一日曇りだな。   妻が淹れし珈琲に湯気たちのぼる牛蒡、大根ころがるキッチン   どんみりとけさの曇りに中庭の木々もどことなく不機嫌の風体(てい) 『徒然草』第71段 兼好法師にもこのような既視感のいたずらがあったのだ。...

2022年10月23日(日)

朝からさわやかな秋日和である。少し暑いくらいだ。   秋の夜の益体もなきやるせなさ夢ながければけふも堪へがたし 昨日の歌の謎解きをしておきましょう。  ふたつ文字=ひらがなの「こ」  牛の角文字=形が牛の角に似ているから...