2021年10月13日(水)
朝からしょぼしょぼと雨だが、時折上がる。 いとほしげに生ゴミを抱く男ゐる家族を愛しその塵芥(ごみ)を愛す 立川談志の老いの苦しみを映したるドキュメンタリー観つつ苦しき
朝からしょぼしょぼと雨だが、時折上がる。 いとほしげに生ゴミを抱く男ゐる家族を愛しその塵芥(ごみ)を愛す 立川談志の老いの苦しみを映したるドキュメンタリー観つつ苦しき
涼しい。午後雨。 昨日の夕暮れ、大山を中心に雲が大きく旋回していた。 大山のいただき廻りを幾重にも旋回する雲黒く渦まく 草のみどりに黄の蝶あそぶ秋の日の幸福感こそ忘れざらめや
今日は暑い。 雲一つなき朝の空この国はこの平穏に滅びゆくかも 雨に濡れ雨滴溜まれば腐食するけやきに洞あり樹勢衰ふ 樹勢衰ふ樹木に拠り来る鳥もなしけやき黄葉の風に散らばる
午前中は雨が降ったりしたが、昼からは晴れ。 ひよどりのこゑにめざめてけさの空鯖雲傾(なだ)る不穏にあらずや ひよどりに継ぎてカラスのこゑひびき雨滴一時(いっとき)窓に繁吹(しぶ)けり
ひと夏を飾りし蟬の抜け殻を十月九日朝野に返す セルロイドの玩具のやうなる空蟬をためつすがめつ一夏愛す
日中暑くなる。28℃。 背高泡立草の黄の領分わづかに残る風に吹かれて あざやけき背高秋の麒麟草すすきに囲まれ寂しげなりき
小雨降る朝、そのまま曇り空へ。午前中21℃。 ひよどりのかしがましきがなんとなく楽しくなれば携帯(けい)電話(たい)鳴りだす 行き過ぎて背後より木犀の香りくる控へ目なるはわが死者ならむ