投稿者: 偏屈房主人
もともと偏屈ではありましたが、年を取るにつれていっそう偏屈の度が増したようで、新聞をひらいては腹を立て、テレビニュースを観ては憮然とし、スマートフォンのネットニュースにあきれかえる。だからといって何をするでもなくひとりぶつぶつ言うだけなのですが、これではただの偏屈じじいではないか。このコロナ禍時代にすることはないかと考えていたところ、まあ高邁なことができるわけもない。私には短歌しかなかったことにいまさらながら気づき、日付をもった短歌を作ってはどうだろうかと思いつきました。しばらくは二週間に一度くらいのペースで公開していこうと思っています。お読みいただければ幸い。お笑いくださればまたいっそうの喜びです。
2021年きさらぎ吉日
2024年4月4日(木)
曇っている。地は濡れているから直近まで雨が降っていたのだろう。染井吉野は五、六部咲きというところか。樹勢の若き木の花にヒヨドリが来て、蜜を吸っている様子が見えた。 やうやくに咲きはじめたる染井吉野けふは五、六部ヒヨド...
2024年4月3日(水)
朝から曇り、10時前から細かな雨が降りだす。このまま雨らしい。 球状の玉をてのひらにもて遊ぶ宇宙を右に左に回す この玉と宇宙の相似をおもふとき駒飲む瓢箪あるかもしれず 掌中の玉に遊ばれ一時間これもリハビリ玉を...
2024年4月2日(火)
朝から晴れ、ヒヨドリが鳴き、スズメが桜の木に拠り、春らしい日和である。 一輪、二輪咲けるばかりの枝にきて枝を揺すれる子すずめ三羽 さてもさても番(つがひ)になるかひよどりのむくつけき二羽前後して飛ぶ 人の世の...
2024年4月1日(月)
今日から四月だ。朝、雨。いったん止むも、また降るそうだ。そして午後三時には晴れる。 気がつけば廊下の奥に立ってゐる醜き老婆わが母ならむ 九十を超したる頃から惚けつづく醜き老媼いらんことする 明かりなきキッチン...
2024年3月31日(日)
青天、外気は暖かいが、室内はそれほどでもない。午前中に厚木駅をぐるっと回って、北へ海西中を経て、踏切を越え、公園に入って、ルアンジュへ。けっこう歩く。 こんな日は『左川ちか詩集』が相応しき「私の感情は踊りまはる」 ...