2023年11月18日(土)
いい天気だ。昨日より暖かい。 卓上に蜜柑ひとつが置かれたりしばし思ふは恥、悔い、怒り 佐賀産のみかんの甘さ口中に頬ばるときのセンチメンタル 行き暮れてゆくへ失ふ老年の尾につながるか欲、涙、悲哀 ベランダに...
いい天気だ。昨日より暖かい。 卓上に蜜柑ひとつが置かれたりしばし思ふは恥、悔い、怒り 佐賀産のみかんの甘さ口中に頬ばるときのセンチメンタル 行き暮れてゆくへ失ふ老年の尾につながるか欲、涙、悲哀 ベランダに...
朝から雨、途中、少しの間止むものの、昼過ぎまで降る。そして上がるようだ。午後、雨止む。 街灯り、マンション明り、自動車の後尾灯の点滅、雨中に昏るる 真夜中のベランダに街を眺めやるマンションの階段灯明るく見える ...
明瞭な朝。東の空が朱茜色に明けてくるが、寒い。この寒さに、初のエアコンを使う。 ひむがしの空低きところ茜色に彩られさねさし朝の濫觴 老いの性せむなきものに悩まされ深夜いく度も目覚めたりけむ 一昨日、国立がんセンタ...
昨日は疲れた。戻れば海老名は昏かった。 卓上に置かれたメガネ一日を疲れし妻の眼鏡がひかる 鶺鴒二羽愛らしきこゑにもつれ合ひ乱舞を見せる九階の空に もつと高く鳶がめぐれる海老名の空朝飯食ひつつ窓越しに見ゆ 『論...
二度目の築地、国立がんセンター。行きは一人。良く行けたものだ。途中から妻が来る。なかなか大変だった。 日比谷から築地へタクシーに急ぎゆく車窓に東京の街が流れる あひ変はらず院内は人あまたゐる地下へ降りれば患者寡な...
朝は雨が残っていたが、後は晴れた。 真夜中にペットボトルのお茶を喫むコップに注ぎてりんりんと飲む 川筋を四羽の鷺が飛びゆける一羽、いちはが緑地をめざし いつのまにか晩秋の寒さ。小半日枯れ葉の小径かさがさ音す ...
朝は雨、やがて止むものの寒い。冷えている。そして空は雲で覆われている。 うす暗き今日の朝なり日は出でず冷たき夜明け冬近みかも シルエット・ロマンスの大橋純子死すといふ訃報あり朝の新聞ひらく 捕鯨船日新丸の引退...