晴れ、しかし朝は寒い。やがて二十度を超すらしい。
今日もまたベランダをゆく黒鶺鴒織女のごとく大尻振りて
そしてまた図体のわりに足ほそき黒鶺鴒に似合はぬ歩み
冬の木の繊き枝には愛らしき数羽の目白木を揺らしをり
なんとなく間抜け顔なる目白なり絵のやうな目のくりくりとして
『論語』陽貨第十七 一 陽貨(季孫氏の家臣。主家をおさえて魯の国政を握ったが、後に失脚) 、孔子を見んと欲す。孔子見えず。孔子に豚を帰る。
孔子其の亡きを時として往ききてこれを拝す。途に遇ふ。孔子に謂ひて曰く、来たれ。予れ爾と言はん。曰く、其の宝を懐きて其の邦を迷はす、仁と謂ふべきか。曰く、不可なり。事に従ふを好みて亟々時を失ふ、知と謂ふべきか。曰く、不可なり。
日月逝く、歳我れと与ならず。孔子曰く、諾。吾れ将に仕へんとす。
陽貨のもとに仕へん日やあるか孔子どん答へ曖昧なり陽貨を嫌ふ
『古事記歌謡』蓮田善明訳 九五 アカキコ
そこで、アカキコの泣く涙は、その着ている丹染めの袖もぬれ通るほどであった。アカキコが答えた歌は、
御室に 築くや玉垣 御室の神の神主が 年ごろ仕えて来たように
築き余し 誰にかも寄らむ 年ごろ守ってきた上は
神の宮人 いまさら誰に仕えましょうか
八十年、年とるままに天皇を思へばいまさら誰に仕へむ