朝、雨。九時過ぎには晴れて、暖かい。
今日も朝から雨模様しとしとしとに気分不快なり
朝から圧迫強き低気圧に抑へられたる病老歌人
この雨は南岸低気圧の通過中どうしようもなきただ耐へるのみ
マンションの裏の辛夷も花着けてさても春なりよろこびの声
『論語』陽貨七 仏肹(晋の大夫の苑氏の家宰として中牟の町を取り締まっていたが、孔子六三歳の時に謀反したという)、召く。子往かんと欲す。子路曰く、「昔者由(子路)や諸れを夫子に聞けり、曰く、「親ら其の身に於いて不善を為す者は、君子は入らざるなりと。」仏肹、中牟を以て畔く。子も往くや、これを如何。」子の曰く、「然り、是の言有るなり。堅しと曰はざらんや、磨すれど磷がず。白しと曰わざらんや、涅すれども緇まず。吾豈にほう瓜ならんや。焉んぞ能く繋りて食らわざらん。」
用ゐてくれる人あれば謀反起こせし主君にも仕ふ
『古事記歌謡』蓮田善明訳 百一 三重の采女
また、天皇が、長谷の百枝槻の木の下で、饗宴をした時、伊勢の国の三重から来ている采女が、杯を捧げ持って奉った。ところが、槻の木の葉が落ちてその杯に泛んだ。采女はそれを知らず、そのままに奉ったのを、天皇はその葉を見て、その采女を打ち伏せ、刀をその首にさし当てて切ろうとした時に、采女が、「お待ち下さいまし、申し上げたいことがございます。」と言って、
纏向の 日代の宮は この地はむかし纏向の 日代の宮のお跡とて
朝日の 日照る宮 朝にはかがやく日照る宮
夕日の 日陰る宮 夕べはかげる宮の跡
竹の根の 根足る宮 竹の根ひろく匐い固め
木の根の 根蔓ふ宮 木の根の深く張り固め
八百土よし い築きの宮 土盛り上げて築き立てた
真木さく 檜の御門 宮の御門は檜の御門
新嘗屋へ 生ひ立てる 香り新たな新嘗の
百足る 槻が枝は 殿に生い立つ大槻の
上枝は 天が覆へり 槻の上枝は天を覆い
中つ枝は 東を覆へり 中枝は東の国を覆い
下枝は 鄙を覆へり 下枝は西の村を覆う
上枝の 枝の末葉は この大槻を陰にして 大饗宴を遊ばせば
中つ枝に 落ち触らへば 折から風に誘われて 上枝の末葉が中枝に
中つ枝の 枝の末葉は 落ちて触るれば中枝の
下つ枝に 落ち触らへば 末葉が下枝に落ち伝い
下枝の 枝の末葉は 下の末葉はわたくしの
あり衣の 三重の子が 捧げた玉の杯に
捧がせる 瑞玉盞に 落ちて浮かんでその昔
浮きしあぶら 落ち浸漬ひ くらげがぽかぽか浮くようで 潮がころころ固まって
水こをろこをろに 大八島国が出来た様に
是しも あやに畏し わが大君がこの国を 治め遊ばすめでたさに
高光る 日の御子 葉が浮いたのでございましょう
事の 語り言も 是をば わたしの語るこの歌を 日の御子様に捧げます
この歌を奉ったので、その罪を許した。
大八島の国が出で来しごとくにぞこをろこをろと搔きをる大君