2025年6月25日(水)

朝、ちょっと曇っているだけで雨が降らない時間があったが、すぐに雨に。   南側の駐車場には河原鶸わが足もとより少し跳びだす   ザリガニの赤き姿がはさみ上げ迎へるやうなり俺を招くか   用水の中をアメリカザリガニが招くが...

2025年6月24日(火)

朝、少しだけ雨だった。それから曇りだ。 高村薫『墳墓記』を読む。昔からの高村ファンだけれど、驚いた。古典の時代の文章と現在が重なり、独特の日本語が展開する。万葉集と藤原定家と、現在の能楽師とが混在して死と生の世界を繰り広...

2025年6月22日(日)

今日も暑いのだ。   夕暮は人の瞳の並ぶごと病院の窓とてつもなくて   真夜中の夢に魘され声あぐるこの恐ろしさ言ふすべあらず   紅茶の色は屍体の色と同じかも匙もてかきまはすしかばねの色 『中庸』第四章 君子はその位に素...

2025年6月21日(土)

朝は涼しい。やがて暑くなる。   わが骸骨が荒野ゆくぎくしゃくとして歩みゆくなり   すれ違ふ白い女がマスクして笑ふが如しわたくし怖ひ   真夜中の三時を過ぎて目覚めたる老いにも怖ろし夢の世界 『中庸』第三章三 忠恕は道...

2025年6月20日(金)

少し涼しかったが、やがて暑い。   こがらすが跳ぬるが如く楽しげに何か咥へて嬉しさうなり   こがらすが尻尾ふりふり跳ね歩く追へばたちまち線路の彼方に   舗道上をちょこちょこ歩くはすずめなり虫のやうなるものを咥へて 『...

2025年6月19日(木)

三日続けて、今日も猛暑だ。耐えられぬ。   朝の日にかがやくあけぼの杉の木に挑みたくなるその幹に触れ   久々に初夏のみどりに圧倒され誰か殺さむと思ふときあり   闇の中にまた闇があるその奥に血潮したたる一隅がある 『中...