2021年9月14日(火)

曇り空だが、暑くはない。川向こうの隣町へ買物に。   手もとから落ちたる包丁が足を刺す夢醒めてしばし痛みを覚(おぼ)ゆ   夢みればおほかた悪夢 鬱屈のあれば一杯の水を飲み干す   狂気秘めて街衢(ちまた)を歩む男ひとり...

2021年9月13日(月)

朝は爽やかだった。昼過ぎには28℃。夏が戻ってきたようだが、植生は秋を示している。   萩に風はげしく揺れてわが行く手遮るやうに枝絡みあふ   白萩もまじへ萩くさゆれてゐる乃木大将の死にたる日なり   萩ゆれて昔の恋の捨...

2021年9月12日(日)

今朝の「天声人語」に金木犀がすでに香りはじめていることを知るものの、このあたりではまだだろう。金木犀の木が少なくなっている。私にとって金木犀の香りは、一人の死者を思い出させる。鈴木正博。『海山の羇旅』の歌人である。学生時...

2021年9月11日(土)

 ニューヨークの同時多発テロ事件から20年。あの日は定時制での仕事を終えて、珍しく飲まずに帰宅した。旅客機が高層ビルに突入するその瞬間をテレビで見ることになった。言葉を呑んだことを今でも覚えている。   六十五年ただ茫洋...

2021年9月10日(金)

真夏の空がもどってきた。午後2時、29℃。   田の畔にひとり仰げる青空に侵入してくる夏の雲たち 今日は私が夕食の当番だ。   包丁をにぎれば時の間シェフになるまづはじやがいも皮むく芽とる   人参をきざみながらもこの後...

2021年9月9日(木)

今日は重陽、菊の日。朝から雨。心臓ペースメーカー点検のため海老名総合病院へ。雨はやだねぇ。   重陽を祝ふみやびの失せたるか湯豆腐に酒すこし嗜む   菊人形の不気味さに怯え後ずさる女(め)童(わらは)はをりき菊棚の前