2025年6月30日(月)
今日も朝から暑い。 極端に踏切の減りし私鉄沿線自殺するにも処を択ぶ かんかんと踏切鳴れば待ちつづく四輌電車の軽やかに過ぐ 踏切に溜る人々それぞれに腹に一物隠してをらむ 『中庸』第九章二 斉(さい)明(めい)盛...
今日も朝から暑い。 極端に踏切の減りし私鉄沿線自殺するにも処を択ぶ かんかんと踏切鳴れば待ちつづく四輌電車の軽やかに過ぐ 踏切に溜る人々それぞれに腹に一物隠してをらむ 『中庸』第九章二 斉(さい)明(めい)盛...
朝から晴れているし、すこし温度が下がっているようだ。しかしここからはどうだろう。 天人がこの地に降りてとまどふか松の林の今日も鳴りをり 巨大なるトランク載せて走り行く何処へ行くか物を運びて 大空には女神の美し...
今朝も暑い。よく晴れている。いつになったら梅雨が明けるのだろう。 探偵に尾行されたるか駅からの暗き道迷はずわが後をくる 死ぬことはまちがひないが苦しまずに死ねるかどうかそんなことはない さう遠くなく死の世界に...
朝は涼しいが、やがて猛暑。 宇宙線に刺さるがごとく挫けたり動かなくなる地球人われ 宇宙線に刺されて病めるわが軀なり今日もよろけて木の影過る 血圧の変化は空の上にある気圧のせいなり気圧が動く 『中庸』第七章 哀...
朝から暑い、じめじめと湿気もある。 ひさしぶりに青山文平である。文庫本になった『本売る日々』、単行本の時に読んでいるのだが、実に新鮮、また佳い、熱い。店は構えているが、本を行商している松月平助。この男が魅力的だ。また江戸...
朝、ちょっと曇っているだけで雨が降らない時間があったが、すぐに雨に。 南側の駐車場には河原鶸わが足もとより少し跳びだす ザリガニの赤き姿がはさみ上げ迎へるやうなり俺を招くか 用水の中をアメリカザリガニが招くが...
朝、少しだけ雨だった。それから曇りだ。 高村薫『墳墓記』を読む。昔からの高村ファンだけれど、驚いた。古典の時代の文章と現在が重なり、独特の日本語が展開する。万葉集と藤原定家と、現在の能楽師とが混在して死と生の世界を繰り広...