2025年2月14日(金)
晴れ、冷たい。 有栖川有栖『砂男』を読む。単行本未収録短編集である。「女か猫か」「推理研vsパズル研」「ミステリ作家とその弟子」「海より深い川」「砂男」「小さな謎、解きます」の六編。実を言うと有栖川有栖のミステリははじめ...
晴れ、冷たい。 有栖川有栖『砂男』を読む。単行本未収録短編集である。「女か猫か」「推理研vsパズル研」「ミステリ作家とその弟子」「海より深い川」「砂男」「小さな謎、解きます」の六編。実を言うと有栖川有栖のミステリははじめ...
今日も晴れてる。暖かくなって、午後冷えてくるらしい。 シャープペンシルの0,5m芯卓に散らばれば夢の中われはばらばらになる シャープペンシルの0,5m芯こころの譬喩かもわれはばらばら この寒さに目覚めたりけむわが...
今日も晴れ。そして寒い。 谷川俊太郎編『辻征夫集』(岩波文庫)を読む。辻征夫も谷川俊太郎も、今は亡き人であるが、詩の中に歌や俳句が嵌め込まれていたりして、わたしは好きだ。二人の対談がまたおもしろい。詩は各人の好き嫌いがあ...
今日も寒いが、青天だ。 朝爪をコツンコツンと音たてて斬り捨ててゆく吾妻にあらむ 寒がらすずぶとき声に鳴きにけり 朝爪を切るとき妻の表情のにんまりとして桑原くはばら 『論語』衞靈公一八 孔子曰く、「君子、義以て...
青天、しかし寒い。 奥泉光『虚傳集』読了。偽書の歴史小説集。著者初の短編集らしい。これが大方、嘘ばかりであろうが、どこか本当っぽく、奥泉が創ったであろう、あれこれの偽書を用いて、本当らしく書かれている。この書は本物であろ...
今日も晴れ。だがあいかわらず寒い。 電熱温床の上に干されし妻の下着にからまりつくはわれのTシャツ 妻の下着にわれの下着がからまりてどこか淫蕩なり絨毯の上 靴下と靴下が挨拶する如き電熱温床あたたかなりき 『論語』衞...
今日も寒い。そして晴天。 一九四五年、占領下の京都に起こることなど知らず ひょっとしたら原子爆弾を落とされしか京都盆地の地勢よろしき 京都伏見には陸軍の基地ありさしずめ伏見は軍都ならむか 『論語』衞靈公一五 ...