2024年12月4日(水)
今日も朝は寒いが、晴れてくるようだ。 島尾敏雄・吉田満の対談『新編特攻体験と戦後』(中公文庫)。詳しくは本を読んでもらいたい。二人の特攻体験の違いと共通点が葛藤するように捩れ合って、実に奇妙な対談で、興味深いのだ。付録に...
今日も朝は寒いが、晴れてくるようだ。 島尾敏雄・吉田満の対談『新編特攻体験と戦後』(中公文庫)。詳しくは本を読んでもらいたい。二人の特攻体験の違いと共通点が葛藤するように捩れ合って、実に奇妙な対談で、興味深いのだ。付録に...
朝は寒いが、以降は快晴、暖かい。 おとろへて瑠璃の浄土をおもひをり心弱りかさうでもあるまい 褐色の多く雑れるあけぼの杉じきに冬木に変る木の下に立つ 蓮(はちす)の弁のつらなる円形の台(うてな)に坐す大日如来の...
晴れ。 『古事記』の現代語訳を読む(岩波現代文庫)。蓮田善明が訳したものだが、戦前国文学者としての活躍があり、招集されてマレー半島で敗戦を迎える。しかし、敗戦の責任を天皇に帰し、日本精神の壊滅を説く上官を射殺、自らも拳銃...
今日から12月だ。早いものである。後ひと月で2025年だ。 師走一日曲り角には柊の白き花あり冬が近づく 葉の先に刺のごときに鋸歯がある近づきがたし柊の垣 鋸歯あれど柊白き花香るこの匂ひこそわがものなりき 『論...
晴れ。十一月最後の日だ。 山折哲雄『辞世の作法』を読む。いろいろ参考になる話柄もあるが、説教をされているような感じがあって、なじめないのだが、おもしろかった。ひとつは阿久悠の作詞で森進一の歌った『北の蛍』について、もう一...
朝、太陽は雲の中だったが、その後よく晴れている。 三日月の雲無き夕べの空に浮く群青色にひかりのごとく 針を刺すごとくに月の鋭きに縫ひ合わさるる群青の空 夕ぐれて高きに浮かぶ三日月たうてい手にはふれざるものを ...
いい天気だ。 わがからだに綻びのあることを誇る老い人を蔑する視線ありけり 桜木の若き枝より散り落つる枯れ葉の色のうつくしかりき 桜葉の落葉を踏みてたのしもよ子らに雑じりて葉を踏みつぶす 『論語』子路二〇 子貢...