昨日の熱海の土砂災害というか土石流の映像には驚いた。たしかに急傾斜の崖地だったけれども……熱海は近場の温泉として度々訪れている。伊豆山地区も満更知らないところではない。
雨の日は気重になるかしとしとぴちやぴちやけふも石塚つつむ
雨あがり乾きはじめる土のうへ二歳の女の子の足踊り

昨日の熱海の土砂災害というか土石流の映像には驚いた。たしかに急傾斜の崖地だったけれども……熱海は近場の温泉として度々訪れている。伊豆山地区も満更知らないところではない。
雨の日は気重になるかしとしとぴちやぴちやけふも石塚つつむ
雨あがり乾きはじめる土のうへ二歳の女の子の足踊り

東海大病院の放射線科で一年に一度の診察。秋葉先生が移動になって、今日は中野先生という若い医師だった。およそ十年、ここで終わりにしましょうと告げられた。
午前中は強烈な雨だったし、その雨のせいで小田急線が停車、車も激しい渋滞。
豪雨のために小田急線が停止せりそのせいか246号線車渋滞
診察予定者も来られなかったり、遅れたりしていたらしい。
採血は一時間ほど遅れたるされど診察に滞りなし
十年を軽く宣ふ若き医師
帰宅の途次、上諏訪で一泊。息子は仕事の都合もあって先に帰ったが、娘は共に宿泊。
地場産のうなぎの蒲焼を喰ふときの妻とむすめの殊更笑顔
葬儀の夜は上諏訪の湯にあたたまる露天湯の空に亡き人をおもふ

5時40分家を出て、小田急線で新宿へ。猛烈な雨だ。新宿からは湘南新宿ラインで大宮。大宮からはJR新幹線かがやき503号で長野へ。9時39分には長野電鉄須坂駅に着き、妻が車で迎えに来てくれた。11時からの葬儀にはじゅうぶん間に合ったが、疲弊の度合いがひどい。
葬儀へと長野へ向かふ新幹線軽井沢あたり雲の中なり
佐久平へ抜ければ空は晴れてくる信濃の国にみどり溢るる
わが歌を応援してくれしひとりなり九十三歳妻の母死す
焼き場斎場
窓の外は栗の葉激しく揺れてゐる白骨になる時を待ちをり
頭骨の白く美しき。百歳に近づく母の気骨を示すか

明日の須坂での葬儀のために切符を取ってきた。障碍者1級は、乗車賃半額である。
今日午後ワクチン接種1回目の予定もある。娘は午後から忌引きを取って通夜に間に合うように新幹線に乗車。無事間に合ったらしい。
左上腕に注射打たれて一時間いまのところだが常の如きなり
信濃には通夜の儀はじまる午後六時エレベーターに郵便取りに
六月晦日の祓への詞人形は夜半立ち上がり動きはじめる

妻の61回目の誕生日。妻が出かけてまもなく妻の母の訃音が来る。朝亡くなっているのを発見されたということだ。享年93
あぢさゐの花を大きくゆらす風六十一度目の妻誕生の日
妻の母死すとの報は唐突にこの耳襲ふ信じがたし
妻は誕生日のこの日、息子と共に車で須坂へ向かう。
末の子を愛したるかもこの日こそを選び死にせる妻の母なり

朝から蒸し暑い。
22日にも書きましたが、昨夜洗って水切り籠に乾いた食器をそれぞれ棚に収めることから今日の家事がはじまります。
包丁をまづは所定の位置に収めけふも安穏に一日はじまる
包丁や生まぐろ斬る時を待つ
梅雨明けを待つばかりなり梅漬けの塩おほかたは溶けたるものを
