カテゴリー: 短歌
2025年7月1日(火)
朝からよく晴れている。暑くなる。 小野泰博『谷口雅春とその時代』(法蔵館文庫)を読む。これは名著だろう。一新宗教の創始者だけの話ではない。谷口が宗教的に育つ時代の世界の思想・宗教が取り上げられ、時代の霊の世界を覗いている...
2025年6月30日(月)
今日も朝から暑い。 極端に踏切の減りし私鉄沿線自殺するにも処を択ぶ かんかんと踏切鳴れば待ちつづく四輌電車の軽やかに過ぐ 踏切に溜る人々それぞれに腹に一物隠してをらむ 『中庸』第九章二 斉(さい)明(めい)盛...
2025年6月29日(日)妻の誕生日である。年は言わないでおこう。
朝から晴れているし、すこし温度が下がっているようだ。しかしここからはどうだろう。 天人がこの地に降りてとまどふか松の林の今日も鳴りをり 巨大なるトランク載せて走り行く何処へ行くか物を運びて 大空には女神の美し...
2025年6月28日(土)
今朝も暑い。よく晴れている。いつになったら梅雨が明けるのだろう。 探偵に尾行されたるか駅からの暗き道迷はずわが後をくる 死ぬことはまちがひないが苦しまずに死ねるかどうかそんなことはない さう遠くなく死の世界に...
2025年6月27日(金)
朝は涼しいが、やがて猛暑。 宇宙線に刺さるがごとく挫けたり動かなくなる地球人われ 宇宙線に刺されて病めるわが軀なり今日もよろけて木の影過る 血圧の変化は空の上にある気圧のせいなり気圧が動く 『中庸』第七章 哀...
2025年6月26日(木)
朝から暑い、じめじめと湿気もある。 ひさしぶりに青山文平である。文庫本になった『本売る日々』、単行本の時に読んでいるのだが、実に新鮮、また佳い、熱い。店は構えているが、本を行商している松月平助。この男が魅力的だ。また江戸...