4月25日(土)

曇っているような、晴れているような。晴れるらしい。   徳田秋聲記念館の二階より黒き瓦に花びら散り来(く)   「秋聲の聴いた音楽」のCDを贖(か)ひ求めたり。SP版の音   昼食を終へての春昼後刻にも岸辺には古木(こぼ...

4月24日(金)

曇っている。時に明るい。 金沢   金沢は町の遠くに海見ゆるホテル二十階北の窓より   空の色映して青き遠き海少し荒れたるかいつの間にか灰色   浅野川の春(しゆん)昼(ちう)たけて染井吉野。両岸に満開の花散らしをり 『...

4月23日(木)

今は曇っているが、雨。 チョン・ボラ『呪いのウサギ』(関谷敦子訳)を読み終えた。これは怖いし、巧妙だ。ミステリーというよりホラーだ。どれも怖い。最後の二編には、救いがあるような、ないような。微妙なとこだが、それ以外は残酷...

4月22日(水)

晴れているが、午後は曇り。 シェイクスピアの『マクベス』を読んだ。福田恆在訳である。「きれいは穢ない、穢いはきれい」、この魔女の言葉の反語性。どこか人類学を思わせるバーナムの森の枝。マクベスの悲劇は最初から予期されていた...

4月21日(火)

朝方小雨、以後曇り、晴れ。    *   能登国一ノ宮・気多大社の鳥居の前あゝあはれにも転倒したり   タクシーを下車すれば傾斜激しくて案の定転ぶ足弱のわれ   それほどの深手は負はねど頭骨も打てばいささか心をも打つ 『...

4月20日(月)

今日も晴れです。   荒御魂 二つあひよる み墓山 わが哀しみも ここに埋めむ 弘彦   墓処(ぼしよ)の前にタクシー降りてまづ対(むか)ふ。岡野弘彦の鎮魂の碑   父子墓荒れたる二人のたましひの鎮まりいませ。能登羽咋の...

4月19日(日)

朝から晴れ。父の墓へ、妻に連れて行ってもらった。 羽咋   寂しげなる折口信夫と春洋の墓。若干(そこばく)の賑やかしにでもなるか妻と吾   春の日にうかれてどこかはなやげど信夫・春洋の沈黙の声   こんなにも明るくはなか...