桃色に朝の空けふの雲たなびくこの世のはじめ神降臨す
朝空はうす桃色に明けてくるこの世のはじめもかくあらんとす
朝神の太陽神の降臨のあり。ピンクに雲焼けてくるなり

桃色に朝の空けふの雲たなびくこの世のはじめ神降臨す
朝空はうす桃色に明けてくるこの世のはじめもかくあらんとす
朝神の太陽神の降臨のあり。ピンクに雲焼けてくるなり

小川剛生『武士はなぜ歌を詠むか』読了。堀田善衛『方丈記私記』以来、退院中に大幅に読んでいたとはいえ、読み切ったのは二冊目。いい本だった。宗尊親王、足利尊氏、太田道灌、冷泉為和らの和歌状況を語り、おもしろかった。中世和歌になぜ武士がかかわるか。
さびしげに陰茎洗ふ昼過ぎのシャワー室なぜかさびしきものよ
中世の和歌世界かくも形式にしばられてたのしきか足利尊氏
戦国武将が和歌にさほどに真剣なるその奇妙おもひ政争ありけむ

西暦二〇二四年のさくら咲く花咲きみちて夢まぼろしならむ
朝からカートが走る若々しき看護士が押しバイタル測る
看護師のおはようの声に励まされけふも生きなむいのちの声に

太陽はうす雲の後ろにひかりあり少し恨むか秋の空な
秋空を飛ぶ鳥その名を知らざれどたしかにひと鳴きして窓を去る
窓を去る鳥のすがたを追ひゆけど窓枠のかなた観へずなりたる

『成瀬有全歌集』(砂子屋書房)が届きはじめる。
秋雲がうれしき知らせ伝えくる礼状あひつぎ届くこの頃
成瀬家の家族よりとどく文よみて長女のきみの文章うれし
小池光の礼状よみて成瀬有やさしかりしをおもひだすなり

一畳ほどがわが住み暮らすベッドにてここより帰るべきところはあらず
カーテンをひらけば稲穂稔りたる田んぼいく枚いまだも刈らず

午前六時、空かんぺきに明けてくる昨夜の雨も上がりたるらし
秋の雲は動かざりけり背後には青空を控へ薄雲たゆたふ
雲うすく空にとどまる白きものかたち変へつつゆくへただよふ
