気持ちの良い秋の日だ。
朝空のどまん中あたりに半円のうす月残る少しく嬉し
後朝のおもひは残りの月に託す老いの恋にも未練は残る
わたしの周囲を舞う蝶かと思うとけやきの落葉であった。
風の呼吸はけやき朽ち葉を蝶に変へわがめぐり舞はす暫時の間

気持ちの良い秋の日だ。
朝空のどまん中あたりに半円のうす月残る少しく嬉し
後朝のおもひは残りの月に託す老いの恋にも未練は残る
わたしの周囲を舞う蝶かと思うとけやきの落葉であった。
風の呼吸はけやき朽ち葉を蝶に変へわがめぐり舞はす暫時の間

朝、雨だった。10時過ぎには止む。ただ寒い。
昨夜よりの風に落ちたる小さき枝あけぼの杉の葉むらを拾ふ
あけぼの杉の落ちたる一枝ことしの木のいのちを拾ふ繪に寫しゆく
『老子』下篇41
大器晩成の晩とはいつを指したるかとつくに晩も越したるかなや
『徒然草』112段
日暮れて途いまだ遠しわが生のすでに蹉跎たり老いとどまらず

朝から雲が多い。
マンションの中庭をわたる朝がらす濁みたるこゑも親しきものよ
地と雲のあはひを侵すだいだい色いのちの色なれば心処熱し
『徒然草』110・111段
双六は負けじと思ひ打つがよし身を修め、国を保たん道も然なり
双六の勝ち方を説きそのすぐ後囲碁・双六を悪事と記す

午前中は晴れていたが、午後から雲。
中天に朝まだ残る薄月の月人壮士なかなか去らず
秋の木はつぎつぎに葉を落としゆく地上に落つるまでたのしきか
『徒然草』107段
すなほならずしてつたなきものは女なり兼好かく言ふさてさていかが

妻が仲の良い友数人と米沢へ1泊旅に出かけた。
米沢は上杉城下みちのくの寒き土地なり秋の空ならむ
わたりくるあまた白鳥の群れもある秋の木々いまだ紅き水辺に
『徒然草』105・106段
有明の月のさやかにむつまじく女、男のものがたりする
証空上人の暴言、失態も書きしるす『徒然草』のをかしきところ

今日もまたよき秋の日だ。
あけぼのの空ほのぼのと赤らみておづおづのぼる天照らす神
信仰心われにはあらぬものなれど日々のぼる陽に心はうごく
柊の花が匂う。
ひつそりと柊の花にほふなり

さくらの紅葉が散らばる道を歩く。ああ秋だ。
さくら葉の紅葉したるを蹴散らして秋盛りなり駅までの道
ホームでは伏先座位のドアの前からだすこしく壊れはじめる
伏先座位は、中国語で優先席のことだそうだ。
行き過ぎて柊の白き花の匂ひ十一月半ば冬の香りす
