2021年10月23日(土)

昨日とは打って変わって、朝から晴天。しかし寒い。

  ひよどりは鋭き声にわたりゆく木の間を抜けて明るき方へ

  あけぼの杉の高きところに鵯はかしましく鳴く恋を呼ぶこゑ

  椿の葉むら隠れにさみどりのつぼみかがやく秋の日差しに

  ひよどりは椿の木にもしばし拠る()の間立ち()きがさりごそり

2021年10月19日(火)

午後2時半、16℃。朝から涼しいを通り越して寒い。

  返り花のつつじの赤き色増えてゴミ捨て場前そこのみ異界

  ぷよぷよのヤモリの子どもを放逐せるわれは死神か後悔がある

  さねさし相模の秋の空模様曇ればとんびにカラスが挑む

2021年10月18日(月)

草のあいだに放った小さな守宮のことが、今朝の寒さのせいか、妙に気にかかる。

  野に放つ小さなやもりたくましく生き延びて()たわが家に来よ

  守宮にも親があるべしその親こそマンション九階に登り来しなり

  月のぼる直下の雲も夕映えて桃色に照りかがやく時あり

2021年10月17日(日)

昨夜リビングルームのベランダ近くの絨毯の上に小さな5㎝ほどの守宮を発見。マンションの9階である。驚いたのだが、その透けるような姿、吸盤を持つ四本の指、水を飲む動きの愛らしさ。あまり時を置かず草地に放ってしまったが、無事に生きていけるのであろうか。

  寂しさの耐へがたきときにわが部屋に見出でたる守宮(やもり)小さき生命(いのち)

  守宮の吸盤を持つ四本の指の動きのはかなげなりき

上野の東京国立博物館へ「最澄と天台宗のすべて」を妻と観にゆく。上野で息子と合流。昼飯を韻松亭にて共にする。

  最澄の彫りしとふ薬師如来像その表情のおだやかならむ

  躙り口より入りし小部屋に酒少し錫の盃に口寄せてゆく

  ()にし世におもひを寄せて飲む酒のけふは少しくあまやかにして