2025年6月9日(月)
ずっと曇っていた。 わが宿をたづねくるはずの鶯の鳴く声聴こえず春もすぎゆく いつのまにか六月の声あひ変らずすずめが鳴けばすずめ寄り来 わが宿といふにはどこか洋風のベッドの上に寝そべりてゐる 『大学』六章一 続...
ずっと曇っていた。 わが宿をたづねくるはずの鶯の鳴く声聴こえず春もすぎゆく いつのまにか六月の声あひ変らずすずめが鳴けばすずめ寄り来 わが宿といふにはどこか洋風のベッドの上に寝そべりてゐる 『大学』六章一 続...
朝、雨だが、止んだ。あとは曇りのようだ。 川名壮志『酒鬼薔薇聖斗は更生したのか 不確かな境界』を読む。いささか安易な新書だ。だいたい少年Aの行方が分からない。『絶歌』の跡を追わずにどうするといいたい。読む必要があるのは、...
晴れている。 含嗽する水の口から奔放に散らばればわれも老いぼれならむ 万がひとつこぼるる水の口あふれ吐き出すことに範囲広大 この口にしまりなきゆゑ水溢れ洗面台をこぼれるごとし 『大学』第五章二 詩に云ふ、「桃...
朝から気温も上がっている。もちろん晴れだ。 うすぼやけた夕暮の山このままに薄桃色の空暗くなる ペットボトルの麦茶の量が極端に減りゆくは誰か飲むものがゐる あたり一帯乾燥したるか咽喉乾く暇があれば麦茶のむなり ...
今日は朝から、ずっと晴れらしい。 鶴見太郎『ユダヤ人の歴史』を読む。副題は、「古代の興亡から離散、ホロコースト、シオニズム」とあるように三〇〇〇年の迫害・離散、そして流離。さらにポグロム、ホロコースト、地域をまたがるさま...
晴れ。 浄土から夕日差し来て雲透くるあかね色して暮れてゆくなり 透明感のある夕雲をわが見つつこの雲の涯て浄土なりけり 中庭をつばめ一羽が独占しまるで舞台の役者のやうに 『大学』第三章 所謂身を脩むるはその心を...
朝、ちょとのあいだ曇りだったが、やがて雨。今日は一日雨だ。 芦沢(あしざわ)央(ゆう)『夜の道標』読了。起点は塾経営者の殺人である。きっかけは旧優性保護法だ。犯人は子どものできない身体である。その理不尽が殺人につながるが...