吉良邸討ち入りから320年、今宵は忠臣蔵の日だ。来年のNHKの大河ドラマは松本潤の徳川家康だと言うが、わたしは松本潤も徳川家康も嫌いだ。そろそろ忠臣蔵を俳優を厳選して再演してもよろしかろうと思っている。
赤穂浪士の本懐遂げて雪のうへ吉良の首の血を下垂らす
春菊の苦みうまきをお浸しに昼餉にいただくこの苦さこそ
ハガキ歌仙に悩みて付くる縄文土偶の踊る良夜と
ベランダから小田急線が見える。
夕焼けの相模川橋梁を渡り来る小田急線の響き近づく

吉良邸討ち入りから320年、今宵は忠臣蔵の日だ。来年のNHKの大河ドラマは松本潤の徳川家康だと言うが、わたしは松本潤も徳川家康も嫌いだ。そろそろ忠臣蔵を俳優を厳選して再演してもよろしかろうと思っている。
赤穂浪士の本懐遂げて雪のうへ吉良の首の血を下垂らす
春菊の苦みうまきをお浸しに昼餉にいただくこの苦さこそ
ハガキ歌仙に悩みて付くる縄文土偶の踊る良夜と
ベランダから小田急線が見える。
夕焼けの相模川橋梁を渡り来る小田急線の響き近づく

朝方は雨だったが、昼前には上がった。しかし風がある。
ひと夜さの荒れたる雨の上がりたり雲に隠りし大山も霽る
白鷺の群れてたたずむ川岸の水清くして冬の河なり
青山文平『底惚れ』を読む。新境地というところでしょうか、女の力を描く一編。よかった。「底惚れ」もなんと素敵なことばでしょう。
おのがために生くるにあらずおれを刺しゆくへくらます女を待てり

今日もまた穏やかな晴れ空がつづく。夜から雨になるらしい。
はぐれ鳩一羽が飛べる冬の空茫洋として青きこの空
雑草のみどりやすでに色映えて冬のいのちをかがやかせをり
来年は癸卯なり干支の印注文したり工房蓮に
『老子』下篇51 「道、これを生じ、徳、これを畜い、物、これを形づくり、器、これを成す。」
いいことばだねえ。
*
『徒然草』135段に「『むまのきつりやう、きつにのをか、なかくぼれいり、くれんとう』「いかなる心にか侍らん」とある。遊戯の囃し言葉かと註にあるが、この不思議な言葉のつらなりは、いったいなんだろう。

割合穏やかな日である。昼はひさしぶりに味噌ラーメンを作った。
残り葉の少なくなりしメタセコイヤ朝のひかりになほ葉々動く
味噌ラーメンの汁まで飲み干しああけふも人生晩年たのしきかもよ
『徒然草』134段
大事を託せる人の寡なければ自らを知るべしと兼好説くか
『老子』下篇50
人は「生に出でて死に入る」これ当然にて無為自然たるべし

ゴミ捨てに出ると空のはるか高みを銀色のジェット機が西へ向かっているのが小さく望める。今日もよい天気の青空だ。
今朝はすこし暖かいのかリビングの窓に結露のほとんどあらず
けやきの葉 落ち葉をひらふ朝の道 土色の葉のいのちをひらふ
『徒然草』131・132段
分を知らねば貧しさに盗み力衰ふれば病を受くる
李部王の記に侍ると書きし『徒然草』されどその記の散逸したり
『老子』下篇48・49
本来無一物、無為の境地にあらざれば世界を治むること能はざる
プーチンにこの書を薦む「聖人は常に無心」を心掛くべし

朝方、西の山々の高き空に、ほぼ円い残りの月が明るく輝いていた。じきに雲に隠れてしまったが。
明烏、嘴太鴉の濁みごゑが響きていまだ暗き暁闇
「斑鳩のたみ声深み落つばき」
『日本国語大辞典』によるとこういう句があるそうだ。春鴻句集(1803頃)
ひむがしの地の明けくれば西のそらに残りの円き月かがやけり
ある男
フィルターの根もとまでタバコを吸ひて棄つ携帯電話の後に男投げ棄つ
路上の短き吸殻を踏みつぶす男不貞腐れたるそぶりに

真珠湾攻撃から81年である。この日を悔いる式典があってもいいのではないか。
今日もまたよき日である。
残り少なき紅葉も落しこの数日さくらは冬木にならむとすらむ
地上にはさくら落ち葉を散らしたる風格をもつこの古木なり
真珠湾を攻撃したる八十一年前躊躇したる人ありやあらずや
ハガキを出しに郵便局へ
目の高さを何の穂絮かとびゆける春にはどこかに芽をだす種子なり
