母の介護認定のため調査員が来る。ほぼ1時間、なんだか緊張した。感触では要支援といったところだろうか。お昼ごろに降りはじめた雨はずっと止まない。
彼岸花のむらがり咲ける路傍なり雨ふれば花もわれもずぶぬれ
雨の昼しづかに秋の深まりぬ
まだ半袖を着ている。
傘ぬらしわが腕をぬらし秋の雨
ずぶぬれの心ひそかに母を憎む十月の雨さびしき雨なり

母の介護認定のため調査員が来る。ほぼ1時間、なんだか緊張した。感触では要支援といったところだろうか。お昼ごろに降りはじめた雨はずっと止まない。
彼岸花のむらがり咲ける路傍なり雨ふれば花もわれもずぶぬれ
雨の昼しづかに秋の深まりぬ
まだ半袖を着ている。
傘ぬらしわが腕をぬらし秋の雨
ずぶぬれの心ひそかに母を憎む十月の雨さびしき雨なり

朝は涼しい。しかし10:00を過ぎた頃から暑い。30℃に届くらしい。この暑さのせいかしつこくコバエは存在している。
生きのこりのコバヘが潜む生ごみのわが家の袋に殺意放てり
六本の脚ひらききり流さるる一匹のコバヘの運命を見つ
北朝鮮のミサイル情報のせいで、まだ2回目の朝ドラが放映されない。
おい、なんだ。これは。朝ドラをたのしむ平和を損なふ勿れ

穏やかな日であるが、それなりに暑くはなっている。
けさの空はこつてりとしたペースト状、全天覆ふがごとき白雲
地球にはすでに宇宙人が侵入してロシア政府中枢部の人となり替はる
秋日和ハガキを一通投函に
揺れたるは丈高きひまはりの花にして風止むまでのしばし時の間

気持ちのよい朝だ。秋のひかりにあふれている。
秋空を相模線ゆく軽やかに
朝の陽の桜の木よりこぼれくる十月二日まだ秋の口
コンバインにさきがけて鷺が舞ひ降りる稲穂かがやく金色の田に
鷺こそが阿弥陀如来のごとくなれ金色の野にしづかに降る

今日から10月だ。早いのか。今年もあと3か月。
このあまき香りを木犀と覚るまでしばし記憶の空にたゆたふ
マンションの前の物流倉庫が消滅する以前は、敷地を取り囲んで金木犀の木が植えられていた。九月半ばくらいになるといやというほど木犀の花が香ったものだった。それがちょうど鈴木正博が死んだときと重なって、木犀の花が香りだすと奴のことを思いだすのが常だったのだが、今はこの近所に一本も木犀はない。
めぐりより木犀の花の香り消え死者訪れることも稀なり
木犀の花をさがしてふり返る見えぬところよりたゆたふ花香

昼間は暑いが、秋である。
虫のこゑいつか途切れて明けてゆく秋空の下違ふ虫鳴く
マンションのドアを出てゆく蟋蟀の威風堂々たる黒き正装
モーニングを着てゐるごとしちちろむしのつそりとわが足もとに寄る

涼しい。昼間はそれなりに温度があがっているが、それでも秋の日である。
二リットル入りのペットボトル三本に浄水そそぎ一日はじまる
米澤穂信『Iの悲劇』を読む。地方都市の過疎地を再生するためのIターンプロジェクトが組まれる。市役所の担当三人の奇妙な取り組み、そして移住者に襲い掛かるトラブル。プロジェクトは最終的に失敗するのだが、それは仕組まれたものであった。このミステリいいよ。「そして、誰もいなくなってしまった。」米澤穂信、最後のこの言葉、書きたかったのだろうな。おもしろかった。
いつのまにか万願寺邦和になつてゐるなにゆゑかくもトラブルつづき
課長と観山遊香があやしいと思ひしことありかなり後半
秋の日の午後には鳶のこゑのして『Iの悲劇』一冊読み終はりたり
