朝方は曇っていたが、やがて青空がひろがるものの、今日も寒い。散歩にはコートを羽織る。
さねさしの空は曇天中庭の苔もどんよりわれもしんみり
れんげ田のはるかの山の尾根のうへ富士ケ嶺みゆる白雲貫きて
れんげ田にひかり満てりけり紋白蝶三頭戯る春の楽園
蝶は、なんで頭と数えるのだろう。

朝方は曇っていたが、やがて青空がひろがるものの、今日も寒い。散歩にはコートを羽織る。
さねさしの空は曇天中庭の苔もどんよりわれもしんみり
れんげ田のはるかの山の尾根のうへ富士ケ嶺みゆる白雲貫きて
れんげ田にひかり満てりけり紋白蝶三頭戯る春の楽園
蝶は、なんで頭と数えるのだろう。
今朝は寒かった。
みどり葉にかたち調へメタセコイア夏にそなへて直立ちにけり
いつせいに木々の芽吹きのはじまれば町も踊りだすみどりの色に
朝の空ぽぽぽぽぽぽと春の雲四月八日はお釈迦さまの日
虚子の忌につつじの花も咲きにけり
天の雲に応ずる如くみづきの木枝に四片の花咲かせをり
ハナミズキの花があっちにもこっちにも咲いている。やはり暖かいのだろう今年は早い。
枝先に四枚の白き花ひらくみづきの木並ぶ春の新道
けさほどは鴉のこゑに目覚めたりからすなぜ鳴くうるさいぞからす
相模河原に鷺帰り来る。しばらく見ぬコサギ四羽がわが上を翔ぶ
春はここにもくる。
樹の活気よわる欅も枝先にみどりの小さき葉を揺らしをり
山の表に朝の日あたり落葉樹の葉むらの色かみどりあかるむ
今日は脳外科病院でCTを撮り、診察。少しづつよくはなっている。
春風に天に浮遊す。みづきの花はかなき白は死者の色なり
青山文平『泳ぐ者』読了。これまたハードな時代小説であった。二つの事件の複雑な真相を解いてゆく道すじにもてあそばれているかのようである。
風呂の鏡につくづくと視るこの貧相湯気に歪めるこの痩せ男
昨夜、嬉しい電話があった。高校時代来の友人が4月1日付けで奈良国立博物館の館長になった。それまでは東京国立博物館の副館長であった。めでたい。
あんぱんをざつくり二つに割りて喰ふふたつに分けて妻と食うぶる
病院の満天星の垣に添ふ白き壺花風にゆれをり