2022年6月9日(木)

今日も朝から曇っている。そして、少し寒い。午後、青い空が覗くものの雲が多い。

(ほつ)()には天の花咲く一つ花。清浄(しゃううじゃう)のいろ沙羅の木のはな

菩提心われにもあるか雨に立つあけぼの杉にただ手を合はす

森鷗外没後百年を記念して岩波文庫の新版『ウィタ・セクスアリス』が出た。学生時代旧版『ヰタ・セクスアリス』を読んでいるから再読だが、懇切な註の付いた新版の読書は、新鮮な面白味を感じた。痛快である。鷗外恐るべし。岩波文庫の宣伝に乗せられてしばらく鷗外を読んでみようと思っている。

ヰタがウィタになればなにかが変はるのか読後の印象痛快至極

2022年6月5日(日)

雲が増えている。九階のわが家は、風がぬけてそこそこ涼しい。

あぢさゐの藍の花色目に(しる)くたてば六月(みなづき)梅雨近みかも

水無月は、水無し月ではない。水の月の謂いである。同様に神無月も、神がいない月ではない。神の月である。

つばきの木をおほかたをさみどりの葉が占めて、よみがへりしならむ夏の木つばき

柳田国男「椿の旅」(『雪国の春』)

玉椿の枝をはこびてみちのくへ八百(はっぴゃく)比丘尼(びくに)の行きとどまらず

2022年6月4日(土)

昨夜、妻が例年と同じように青梅をいただいてきた。今年は4キロと少ない。早速梅干しを1、5キロ仕込む。

今年また梅干し作る。竹串に青梅の(へた)跳ぬる、とばせり

鬱々とたのしまざるは偏頭痛と海彼にいまもつづく戦乱

偏頭痛はもう痛いわけではないのだが、なんとなく違和感がある。この感覚が、遠くにいまもつづくロシアとウクライナの情勢に重なってくる。