2022年2月12日(土)

海老名市南方へ、井出トマトや高座豚の店に買物ドライブ。遠くバニラアイスのような雪をまとった富士が見える。

C級のトマト目当てに丘陵をドライブしたり白富士見えて

沙羅の木の枝にしろがねの芽の尖るいつのまにやら春が近づく

2022年2月11日(金)

昔の紀元節は、折口信夫の誕生日。135歳ということになる。

昨夜は山の方は雪だったようだが、このあたりは終日雨。

あしがりの箱根は雪と伝へくるテレビ画面の内なる芦ノ湖

海賊船に雪ふりつもり霞みたる芦ノ湖あたり人かげ見えず

大山を北へつらなり複雑なる山なみおほよそ雪被りをり

2022年2月9日(水)

なんのひょうしか昔作った歌の上の句だけを思いだした。大学三年の冬、万葉旅行の最終日の歌会に提出した歌だ。下の句は亡失したので、20歳の上の句に65歳の下の句を付けてみた。

五、六羽を翔たせてひびく森深くいにしへ飛鳥の古墳へいそぐ

帯状につらなるながくうすき雲はかなきものはやがて消えゆく

2022年2月8日(火)

今朝は2℃からはじまったが、寒いことに変わりはない。

伊東潤『首獲り』、『戦国鬼譚 惨』を読む。信玄亡き後の武田家の内部崩壊のなんと無惨なことか。

滅びゆく武田一族のなれの果て卑怯・鄙劣の(さが)あはれなり

いつのまにか人穴(マンホール)(ふた)にところ得て爪草のみどり凹みを満たす

2022年2月7日(月)

奇妙な夢と悪夢に悩まされた。メスシリンダーにピペット。夢から覚めたらまた今日も寒い。

夜の灯を消せばとつぜんうしなへる方位感これも老いの(しるし)

倒れ込み妻の寝床にのしかかる妻は動ぜずそのままゐねぶる

相模川を渡る。

こきざみにさざ波立てる冬川の流れに群れて鴨どち騒ぐ

2022年2月6日(日)

今日は格別に寒い。立春はすぎたが、まだまだ寒い。

冬の朝はげしく羽をはばたかせひかりをまとふてすずめ翔びたつ

歌人の下村光男さんが亡くなっていたらしい。「かりん」2月号の田村広志さんの歌により知った。ネットを探ると昨年の11月4日だったという。ああ。『少年伝』は、いまだに憧れの一冊である。

『少年伝』下村光男死すと聞くああ百済よりはがき一枚

*ゆく春や とおく<百済>をみにきしとたれかはかなきはがききている 下村光男

あるパーティで一度だけお会いしたことがある。

『少年伝』好きですと告げればはにかみてことばすくなにわがまへを去る