2021年9月25日(土)

朝は雨だったが、じきに止んで青空もある。しかし雲が多い。24℃。爽やかである。

  稲の穂の垂れて黄金の田の畦に白鷺、蒼鷺並び立ちをり

夜の闇に怪を求める。

  狐狸千載を経て怪をなすわが古ぎつねいまだ怪なさず

  古杉老松隙間なく茂る山の奥老いたるきつねわがごときなり

  土鳩鳴くこゑして安気なる(ひる)()より醒めたり土鳩此の地にもどる

2021年9月23日(木)

秋分の日。今日は昼・夜の食事の買物ついでに散歩。11時、30℃越え。

  あけぼの杉の葉むら萎れてゆくやうな衰へ覚ゆ秋深くなる

  バナナの皮むけばバナナに傷がある傷そのままにバナナ頬張る

今日も田圃の中を歩いた。

   用水の柵を把捉(つか)みて立つ鷺のすがた孤高なり秋の日浴びて

2021年9月22日(水)

相変わらずあんまりいい夢を見ない。

  焼却台の上には骨灰とペースメーカーわがいのちの終焉(はて)寂しきものよ

  骨灰と電子機器かこむ家族らのささめく笑ひあればまあよし

図書館周辺の田んぼを歩く。

  黄金(こがね)()の垂り穂のうへを蜻蛉(あきつ)ゆく秋あかね、しほからやがて鷺くる

  夕映えは遠くに及ぶひむがしの雲いく片か薄き桃いろ

2021年9月20日(月)

26年前のこの日の未明、畏友鈴木正博が亡くなった。委細は12日の日録に書いたとおりだ。結婚式まであと一月だった。婚約者だった今泉重子さんも半年後の3月20日に自裁。

  暗夜のトイレの明りに照らされて(たふ)れし君の未練を思ふ

午前8時過ぎの爽やかな時間に三川公園まで往復、散歩をしてきた。

  相模川上空を飛ぶ鵜と白鷺風あれば大きく羽搏きてゆく

  濃みどりの葉々の上とぶ小灰(しじみ)(てふ)うすむらさきの小さき精霊

  精霊たちが声をひそめて会話する風音ささやく森にまぎれて

2021年9月19日(日)

台風一過のような爽やかな朝だった。昼くらいから夏のような青天がひろがる。妻の運転でトマト農園、地元のJAの野菜市場、生協などをめぐる。

  わが手なれど夜の孤独に組み合はす指組めばあるわづかの安心

  雲間より青空覗く(あした)なりほがらほがらにカラス声上ぐ

  市場には殺気立ちたる空気ありじやが芋、玉葱急ぎ手に取る

午後4時過ぎに彼岸の掃苔。墓山は暮れる前のまぶしい西日とすでに翳りはじめた山陰の暗さの対照が印象的であった。

  山陰はすでに冷気を帯びたるに西日まぼしき山の午後四時

  遠からずこの墓に入る老母の墓石を拭くその手小さし