一町ほど先の踏切警報の高く鳴りだせば歩を緩めゆく
<主人メモ> 今日も散歩。 歩きはじめて500歩あたりで角を右折すると、
踏切を電車すぎゆく暫しの間ふところ手して寒天に堪ふ
<主人メモ> 今日は寒いのだ。

一町ほど先の踏切警報の高く鳴りだせば歩を緩めゆく
<主人メモ> 今日も散歩。 歩きはじめて500歩あたりで角を右折すると、
踏切を電車すぎゆく暫しの間ふところ手して寒天に堪ふ
<主人メモ> 今日は寒いのだ。

蓮實重彦の暴言のごときが楽しくて新書一冊たちまちに読む
ちょっと「濃い」コーヒー飲めば妻と観し古き映画の接吻場面想起ふ
<主人メモ> 蓮實重彦『見るレッスン 映画史特別講義』を読む。 『スピオーネ』が理解できない人は映画を見るなとか、 きわめつけはディズニーなどなくなったほうが、 世の中にとって健全だと本当に思いますとかの暴言、断言が心地よく一気に読み了える。 「存在の色気」という語にも心惹かれ、 お薦めのデヴィット・ロウリー監督『さらば愛しきアウトロー』、 ぜひとも観たいものだ。

脂質異常と言はれても困るトマトやワカメ、昆布は好きだが
実朝の日課観音をおもふなり心弱りか祈りたくなる
昼食は昨夜の牡蠣鍋の残り汁雑炊にして卵を落とす
1月に受診した健康診断の結果が送られてきた。 昨年の診断では洞不全症候群を指摘された検査施設であり、 それは心臓ペースメーカーの移植手術につながったのだが、 今年はLDL(悪玉)コレステロールが高いと注意された。 一日8000歩、野菜・海藻・キノコを多く摂り、 アルコールは控えろとコメントがある。手術後アルコールは控えている。 しかしどうして脂質異常がわが身に起こっているのか。 そんなに無茶な食事をしているつもりはないが。

日に四度体温・血中酸素濃度・血圧測り生き延びてゐる
天の筆が三刷毛薄き雲を描く春を誘ふ空の色なり
冬の木の石榴の枝に目白くる鳴き連れて二羽木々渡りくる

天平時代の謹直なる文字『南海寄帰内法伝』断簡
<主人メモ> 八木正自『古典籍の世界を旅する』読了。 いささか自慢げなところが鼻につくが、 古書・古文書を扱うことを渡世のなりわいとする商売人としてはしかたないところだろう。
座具一布肩にみとめて苾芻ひとり莞爾と笑ふ那爛陀寺に
<主人メモ> 「苾芻(びっしゅ)は僧、「那爛陀寺」はインドの古寺。

さ~てけふは何に変身して行くか春なれば花にうつろふ蝶か
パンジーの黄色の花から紫へさても妖しき花へと移る
<主人メモ> 暦の上では立春、さすがに穏やかな日である。

雨後の苔にひかりありけり夜の室に端坐妄想するに思ひ出づ
天に花咲け、地に実着け 福豆を撒く 福豆を喰ふ
