2021年6月4日(金)

朝から雨、激しい雨。今日も早朝から梅仕事。昨日は梅干を仕込んだが、今日からは梅ジュースである。夕方、雨は上がった。

  4ℓ壜二本に梅干1Kづつ梅雨明けごろを待たねばならぬ

  今年貰ふ梅の香りの熟したり布巾に(さす)るやさしくやさしく

  こふくべは枇杷の別名皮をむく

2021年6月3日(木)

常盤新平『片隅の人たち』読了。戦後の翻訳者たちの青春群像が実話をベースに展開する。楽しく、ペーソスあふれる一冊であった。昨夜、妻が梅を10キロほどいただいてきた。例年のことだが、例年より早いし、梅も大きい。

  青梅の匂ひ熟れたる部屋のうちもんもんとするは梅の精かも

  梅漬けのガラスの瓶にひかり差す六十五年三日目の朝

  椎の木の切り倒されて今年夏

河川敷の風景がまた変わる。

  鮎釣りびと三日目にして減りにけり

鮎漁解禁から三日目。

2021年6月2日(水)

年金事務所へ。一度では用が足りず。明日もまた行かねばならぬ。こんなところがもたついてくるのが老齢化なのだろう。今日、介護被保険者証が届いた。老人の仲間入りだ。

  山法師、沙羅の木白き花咲かせざくろ朱の花、あぢさゐの藍

  つつぴ、つつぴ四十雀鳴きすずめ来るひよどりするどく樹木ざわめく

  生くるための手立ての一つ年金をもらふ書類のややこしややこし

2021年6月1日(火)

今日から6月。気持ちの良い日だ。しかし、大山は夏雲の中。

  大山は夏雲どつしり雲ん中雨ふるところに美女仏降り来る

  越後高田のちまきいただく笹はがし黄な粉まぶして口にほおばる

  中庭の枇杷にも実る小さき実背伸びして触る毛羽立つ果皮に

2021年5月31日(月)

65回目の誕生日だ。いよいよ老齢年金を申請する年だ。つまり老人だ。

  田に水の入れば蛙鳴(あめい)のかしましくあちこちに鳴く、這いのぼるあり

  偏屈なる顔した蝦蟇のかたちしてわが這いあがる畔の上に

  鴨二羽が水田に居れば畔をゆく鴨はかたむき空仰ぎをり