今日も暑い、暑いのです。
『梁塵秘抄』を終へて『良寛和尚歌集』に移る歌の文体も用途もちがふ
すこしでもわが短歌のたしになればよいそんな気持でここに写す
『論語』『大学・中庸』と写しつづけて『孟子』もう少し
*
『孟子』尽心章句上193 孟子曰く、「其の為さざる所を為すこと無く、其の欲せざる所を欲すること無し。の如きのみ」
君子の道といふのはなそうとせぬことをせず欲しようせぬことは欲せぬそれのみである
*
相馬御風編注『良寛和尚歌集』
百とりの鳴く山里はいつしかも蛙のこゑとなりにけるかな
【語義】「百とり」はさまざまの鳥、〇「いつしかも」の「も」は「いつしか」に添えた感嘆詞。
【評言】季節の推移はまったく「いつしかも」である。「蛙のこゑとなりにけるかな」は無理な表現のようでいて、却って自然である。蛙の声が聞こえるようになったというよりも、蛙の声と変えてしまったという方が、あの縹渺とした夢のような蛙の声にふさわしい表現である。「あしびきの山田のたゐに鳴くかはず声のはるけきこの夕べかも」というのがあるが、この「はるけき」もいかにもよく蛙の声の感じを現わしている。因にこの歌の中の「たゐ」は「田どころ」というほどの意味に用いたのであろう。