朝は雨だったが、午前9時くらいから上がり、昼過ぎには晴天だった。
妻の実家から柿とともに送られて来たザクロをジュースのように加工。ほんのちょっとピンク色の果汁ができた。
ルビー色のザクロのつぶ実を卓にならべ紅桃光線 地球を救ふか
この色はしあはせの色 内部より弾けるやうなざくろ色の実
ざくろの実をほのかに笑ひうかべつつ妻はひとつぶひとつぶ外す
『徒然草』118段、119段
宮中の高級料理をあげつらふ鯉の羹、雉にかりがね
鰹喰ふは鎌倉時代のころよりか世の末なれば上ざまも喰ふ

朝は雨だったが、午前9時くらいから上がり、昼過ぎには晴天だった。
妻の実家から柿とともに送られて来たザクロをジュースのように加工。ほんのちょっとピンク色の果汁ができた。
ルビー色のザクロのつぶ実を卓にならべ紅桃光線 地球を救ふか
この色はしあはせの色 内部より弾けるやうなざくろ色の実
ざくろの実をほのかに笑ひうかべつつ妻はひとつぶひとつぶ外す
『徒然草』118段、119段
宮中の高級料理をあげつらふ鯉の羹、雉にかりがね
鰹喰ふは鎌倉時代のころよりか世の末なれば上ざまも喰ふ

曇り空にはじまりやがて雨に。寒くなって来た。
あけぼの杉の葉もすこしづつ茶に変はる庭のもみぢの真つ盛りなり
さるすべりの黄のもみぢ葉の落ちたるが風に位置変へ流されゆけり
錦秋と呼ぶにはすこしお粗末なる庭の木々しかし紅葉黄葉

秋日和であった。上野毛の五島美術館へ「西行 語り継がれる漂白の歌詠み」を観覧に妻と出掛ける。昼は駅のそばの古びた蕎麦屋、ごまだれ蕎麦が美味く、一合の原酒の味もよかった。乗り換えの中央林間でもしゃれた喫茶店へ。ここの珈琲もよかった。
多摩川を越えて「西行」に会いに行く僧円位書状闊達なる文字
東急大井町線上野毛駅小さなる駅ああ幾年ぶりか
西行、芭蕉そろそろ終の旅のゆくへ見据ゑむとするこの秋の日に

注射を打ったところが少し痛いが、副反応らしいものはない。
白馬はそろそろ雪だろう。なんだか白馬の夏を思いだす。
一年ぶりの宿の主人の笑ひ顔 夏の白馬のみどりの翳に
川一つわたれば心の翳り失せ秋のひだまり深く息する
成瀬有の死から十年
いつのまにか十年が経つ全歌集のたくらみあれば親しくおもふ
『徒然草』116段
珍しきことを求めて、異説を好む浅才人のわれにあらずや
117段
これもまたわれのことかも友とするにわろき者の一つ酒好む人
『老子』下篇42
強梁者はまともな死を得ずこれもまた至言の一つ『老子道徳経』

5回目のコロナウィルスワクチン接種にゆく。
おだやかなる秋の真昼の中庭には残り寡なきけやきもみぢ葉
和歌山のみかんの皮を指に剝くこの甘やかなる香に溺れたし
『徒然草』114段、変わった名前だ。
太秦殿に仕へし女房「ひきさち」「ことつち」「はふはら」「をとうし」
115段、ここにも中世の無常あり。
死を軽く、なづまざることをいさぎよく思へば兼好ぼろんじ記す

気持ちの良い秋の日だ。
朝空のどまん中あたりに半円のうす月残る少しく嬉し
後朝のおもひは残りの月に託す老いの恋にも未練は残る
わたしの周囲を舞う蝶かと思うとけやきの落葉であった。
風の呼吸はけやき朽ち葉を蝶に変へわがめぐり舞はす暫時の間

朝、雨だった。10時過ぎには止む。ただ寒い。
昨夜よりの風に落ちたる小さき枝あけぼの杉の葉むらを拾ふ
あけぼの杉の落ちたる一枝ことしの木のいのちを拾ふ繪に寫しゆく
『老子』下篇41
大器晩成の晩とはいつを指したるかとつくに晩も越したるかなや
『徒然草』112段
日暮れて途いまだ遠しわが生のすでに蹉跎たり老いとどまらず
