8月31日(月)

曇り空なれど、雨ではない。朝は涼しい。 葉室凛『柚子の花咲く』、いい話だった。手に汗する展開、心地よい顛末であった。 遠くの芝の傾斜地に茶色の牛のあまた群れをり あの牛の乳をしぼるかソフトクリーム蕩けさうなり殻まで喰らふ...

8月30日(日)

涼しいが、小雨がち。 宇野千代『色ざんげ』を読んだ。情痴小説というか奇妙な味わいの小説である。なんだか現実離れしているような感覚が終始つきまとう。画かきの主人公も三人の若い女性もみんな変だ。しかし、なんだろう気持ちがいい...

8月29日(土)

曇り。気温も低い。このままだとよろしいが。 五十代の女性の白骨から複顔すたくましきおばさん親しみありき 南牧村美術民俗資料館・斎藤岩男のカヘル図おもしろ 未来にはカヘルしかゐないそんな絵をたのしむわれも蛙の手足     ...

8月28日(金)

今日も暑い。ただし夜は涼しく、窓を開けていた。 日日の夕餉に誂へ日本酒の飲みくらべする牧水・甲斐駒 二日目は和食に酒を初しぼり・初穂しずくに宵涼みなり 縄文人の白骨「志なの一号」は五千六百年前の小柄なる人     * 『...

8月27日(木)

曇りなのに暑いのだ。明け方も外気は暑く、窓を開けられなかった。 小海線の通過する音も聴こえ来る宿りの窓に踏切閉る 野辺山のの空に虹が顕つ雲間に低く七色の虹 空仰ぎうれしき思ひもたちまちに短き虹とともに消えたり     *...

8月25日(火)

今日も暑い。暑い。 山の天気はたちまちにして変貌す。霧また霽れて夏の山なり 貴宝石の湯にしづまりし心なり。溢れ出す湯に首まで浸かる 八ヶ岳の中央高き赤岳の背後ゆ立ちのぼる夏の雲なり     * 『孟子』尽心章句下232 ...